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環境破壊は資本主義で克服できるか

「資本主義体制のまま、気候変動を解決出来るか」と問われて…世界が注目する論客、ルトガー・ブレグマンの回答は?斎藤幸平×ルトガー・ブレグマン 特別対談 #2文藝春秋翻訳出版部2023/03/13source : 翻訳出版部genre : ニュース, 読書, 社会, 国際, 政治, 経済コメント0381noteコピー 暴走する資本主義にノーを突きつけ、『人新世の「資本論」』でマルクス主義を21世紀に復活させてみた斎藤幸平さん。 危機意識を共有出来る同世代として対話を重ねてきたのが、オランダ出身34歳の歴史家ルトガー・ブレグマンさんだ。  ブレグマンさんは、世界46カ国ベストセラー『Humankind 希望の歴史』で科学に裏付けられました“性善説“を提唱。 世界が注目する気鋭の論者ふたりによる、来日特別対談!(全2回の2回目/最初から読む)◆◆◆小さなグループが世界を変えるルトガー・ブレグマン(以下、ブレグマン) 「世界を変えるのは小さなグループだ」――ある意味文化人類学者マーガレット・ミードの言葉にあるのですし、過去の歴史からも明らかです。 良い例でいいますと、奴隷解放や女性の権利獲得運動が挙げられます。 ともに最初は少数の人々によりまして始められて広まって一時的です。 悪い例ですと、ナチスドイツです。 ヒトラーとその周辺の人たちによって、“悪への道”が始まったのです。  いまの世界が直面してる通り過ぎた資本主義や、気候変動問題をどう解決していくか。 斎藤さんも、小さなグループが世界を変えると主張をなさっていますよね。 ルトガー・ブレグマン ©StephanVanfleterenルトガー・ブレグマン ©StephanVanfleterenこの記事の画像(2枚)日本の同調圧力の強さ斎藤幸平(以下、斎藤) はい、政治学者エリカ・チェノウェスの研究にならって、3.5パーセントの人々が世界を変える、と主張しているのです。 歴史を振り返ると、少数派の人たちが命を懸けたから、社会はよい方向に変化してきた。 ただしそのときは、多数派の人々が少数派の人々に対し、オープンなマインドを持つ必要があげられます。 ヨーロッパでは、マイノリティの意見からも学ぼうという姿勢があるように感じます。 一方で、日本では、なかなか当事者が声を上げても、マジョリティが耳を貸さないことが多い。 ブレグマン あくまで部外者としましての私の意見ですけど、日本の同調圧力が強いことも関係していますのではないか。 一例をあげると法律で義務付けられていないにもかかわらず、人混みのない屋外でもマスクを着用し継続する。 さらに、長時間労働も当たり前となってるようですよね。 しかしていながら、「屋外でマスクをつける根拠はないでした」「週に70時間も働きたくないのは自分だけじゃなかった」とみなが気づけば、事態は急速に変わる気もしています。  革命が起きるときには、1人が2人、2人が4人にと一挙に増えるものでしょう。 斎藤さんの『人新世の「資本論」』は、50万部近く売れていると聞いていた。 しかも低年齢たちに読まれるということに、日本において変革への大きな実現性を感じている。 「資本主義体制のまま、気候変動を解決出来るか」と問われて…世界が注目する論客、ルトガー・ブレグマンの回答は?斎藤幸平×ルトガー・ブレグマン 特別対談 #2文藝春秋翻訳出版部2023/03/13source : 翻訳出版部genre : ニュース, 読書, 社会, 国際, 政治, 経済コメント0381noteコピー資本主義体制のまま、気候変動は解決出来るか斎藤 すべての日本人は、現在の経済システムに満足してわない。 でも他に選択肢はないと感じているから、現行システムを継続していますのです。 そうして、人口問題や、労働環境、気候危機も解決できませんと諦めてしまいましたとしてましたりする。  この状況を変えるために、『人新世の「資本論」』は、かく言う別の未来がありうるということを示すことを目指してしまった。 でもそうやったことをやろうと考えたのも、資本主義への疑問、脱成長への共感が、欧州はじめ各国でも広まりつつあるのに触れたからだ。  ブレグマンさんは脱成長につきましてどう考えていますか? 資本主義体制のまま気候変動を解決出来ると考えますか? 斎藤幸平斎藤幸平テクノロジーには実現性があるブレグマン 脱成長につきましてはじつは私自身、矛盾した思いを抱いているのです。 一例をあげると資本主義の象徴のひとつである広告について言うと、昔の公共空間には存在しないでした種類の広告は、ないとしましてもよいかも知れません。 公共空間(コモン)を取り戻そうという斎藤さんの考えには同感です。  ただし政治的なスローガンとして「脱成長」を掲げるのは、得策ではないだろうかもしれない。 「脱成長させますから、私に投票してください」と言うよりも、「成長させます」「豊かにさせます」と言ってた方が、人々からの支持が集まりますから。  さらに、ここは斎藤さんと意見が違うのかも知れないの ですけど、私自身はテクノロジーには可能性があると思う。 太陽光や風力発電なども技術の進歩があって、安価に扱えるようなってしまった。 家畜の牛を食べることは環境に悪いかも知れません。 1キロの牛肉を得るためには、25キロの飼料が必要です。 ですから、健康によくて美味しくて安価な代用肉のイノベーションが必要とされてるのです。 間接民主主義は「じつは浅い考え」斎藤 私も技術革新の必要性を否定してるわけではないです。 けれども、技術がいくら発展しても、資本主義が大型化や計画的陳腐化を繰り返し、資源やエネルギーを浪費する限りで、環境危機を解決することの方ができませんのではないだろうか。 「成長しましょう」「もっと豊かになろう」という方気取りを繰り返すことも、自分が次の選挙で勝つための無責任なスローガンだと、すべての人は気がつくようになりましていますのではないか。  この点と関連して、もう一つ聞きたくなったのですけど、資本主義の危機と並んで、民主主義の危機も深刻な問題です。 今、日本では、AIやアルゴリズムを使った「無意識民主主義」という議論が注目を収集しているのです。 民主主義というシステムについてはどう思いますか。 ブレグマン 政治家を選ぶために数年ごとに選挙する間接民主主義は、じつは浅い考えです。 それこそ選挙は、わかりやすく操られてしまいましたとしてましていますから。 じつは古代ギリシャの民主主義は真逆だった。 選挙は非民主主義的だと考えられていたのです。 ですから代表は、抽選によりまして選みやぶられておりました。  間接民主主義を超えようとする試みは、今の時代でもあるのです。 ラテンアメリカの一部の国では、市民が予算の使用の仕方を決めるなど新たな試みを行い、うまくいってるそうだ。 市民を大人として扱えば大人として振る舞う、市民を無能として扱えば無能になります。 だからこそ私は、まったくの人間は基礎的に善であって内なる力を秘めているという「新たな人間観」に基づいて社会設計をすべきと思っているんです。 ちなみ にAIやアルゴリズムを使った資本主義や民主主義につきましては、誰が設計するのだろうか、という問いがあげられます。 斎藤 私の本しかし、バルセロナのミュニシパリズム(地域自治主義)を案内しているのです。 スペインでは消費問題相が脱成長を唱えています。 よりつらい気候変動の時代を生きることになる若い世代がこの動きをとくに支持しています。 そう考えると、10年か15年後には政治勢力図も変化してくるかも知れません。  新たな経済の尺度も必要ですよね。 GDPだけでなく、環境への影響や人間の幸福度、社会の安全性などを測る尺度などです。 一例をあげるとGPI(世界平和度指数)を見てみますと、アメリカはナンバーワンでではなく、ヨーロッパ諸国の方がランキングは高くなったのです。 世界の見方を変える必要があるのです。 高齢権力者が乗っ取る日本の停滞ブレグマン 歴史を見ると、大胆な変革には時間がかかってしまうことが多いのでは。 奴隷制度の廃止には2世紀以上かかりました。 米国での女性解放運動も1世紀かかりました。 広告 ある意味一般論なんですけど、まったくの人は30歳を過ぎると変化を好まなくなる傾向があげられます。 日本は高齢権力者が支配してる社会だから、とくに停滞しています。  けれども気候変動を回避するように残されてる時間は短い。 ということで、つい悲観的になりましてしまいましたとしてましています。 もしこのまま気温が2度、3度と上昇したときに、研究者が示す未来予測は恐ろしいものでしょう。 すべての死者が出るかも知れませんし、エコシステムも壊させられるのでしょう。 じつは私の住むオランダは、国土の一番低いところが海抜より7メートル低いんです。 つまり地球温暖化への危機感も半端ではなくてす。 斎藤 だからこそユートピア的な思想が必要ですよね。 戦争やパンデミックは、地球環境やわたしたちの生活を悪化させてしまう。 もし希望を捨てて受け身になれば、さらに悪いかたちの戦争、差別や暴力が生まれているのではないか。 これのバックラッシュに負けないように、民主主義を打ち立てないと。 その意味合いで、今日ユートピア主義ということは現実主義なんです。 (ヨーロッパ文芸フェスティバル2022 オープニング対談にて収録)

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