follow me

  


資本論第2巻エンゲル序文にでてくる ヨハン・カール・ロードベルトゥス=ヤーゲツォウ

 



https://www.hetwebsite.net/het/profiles/image/rodbertus.jpghttps://iiif.wellcomecollection.org/image/V0035029/full/800%2C/0/default.jpg

https://cdn.britannica.com/90/25890-004-FB7058C2/Johann-Karl-Rodbertus-1850.jpg


ヨハン・カール・ロードベルトゥス=ヤーゲツォウ(1805–1875)は、19世紀ドイツの経済学者で、社会主義思想の先駆的存在の一人です

。特に、後の**カール・マルクス**に影響を与えた理論家として知られています。


何を考えた人物か(ポイント整理)

■ 労働価値説の発展

  • **デヴィッド・リカード**の労働価値説をさらに押し進め、
    👉 利潤や地代は「労働者から取り上げられた剰余」に由来すると考えました。

■ 恐慌(不況)の原因

  • 資本主義では賃金が抑えられる
    → 労働者が十分に消費できない
    需要不足による恐慌が起こる(過少消費説)

これは後の不況理論にもつながる重要な視点です。

■ 国家社会主義的な立場

  • 剰余価値を国家が回収し、労働者へ再配分すべきと主張

  • 土地や資本の私有廃止を提案

この方向性は、後の**アドルフ・ワグナー**らに先行する思想でした。


マルクスとの関係(重要)

ロードベルトゥスはしばしば「マルクス以前に似た発想へ到達していた人物」と評価されます。

例えば:

  • 剰余価値に近い考え

  • 利潤=不払労働という見方

  • 生産関係への注目

ただし、体系的理論として完成させたのはマルクスです。


なぜ『資本論』第2巻の序文に登場するのか

第2巻の序文を書いた**フリードリヒ・エンゲルス**は、
「マルクスの理論は独創なのか?」という議論に触れる中で、先行する

経済学者としてロードベルトゥスを言及しています。

つまり:

👉 マルクスと似た問題意識を持っていた重要な前史的存在
として登場するのです。


もしよければ、次のような解説もできます:

  • マルクスとの違い(←実はかなり重要)

  • ロードベルトゥスの評価:過大評価か?先駆者か?

  • 3分で分かる思想まとめ

  • 『資本論』理解にどう役立つ人物か

興味のある方向を教えていただければ、そこを深掘りします。

 マルクスとの違い(←実はかなり重要)

ヨハン・カール・ロードベルトゥス=ヤーゲツォウとカール・マルクスは「労働が価値を生む」という点では似ていますが、思想の深さ・方向性・革命性が大きく異なります。
結論から言うと:

👉 ロードベルトゥス=改革派の社会主義者
👉 マルクス=革命的な資本主義分析者

ここが最大の違いです。


🔑 一番重要な違い(まずここだけ理解でもOK)

■ 資本主義をどうするか?

ロードベルトゥス

  • 国家が介入して再分配すれば改善できる
    → 「修正可能なシステム」

マルクス

  • 資本主義は内部矛盾で必ず崩壊する
    → 「歴史的に終わるシステム」

👉 改革 vs 崩壊(革命)

思想の温度がまったく違います。


📊 わかりやすい対比表

観点

ロードベルトゥス

マルクス

立場

国家社会主義

科学的社会主義

方法

国家による再分配

階級闘争・革命

国家

解決主体

支配階級の装置

理論の深さ

道徳的・政策的

構造分析(超体系的)

資本主義

修正できる

必然的に崩壊


⚠️ 実はかなり大きい「国家観」の違い

これは上級理解ポイントですが、とても重要です。

ロードベルトゥス

→ 国家は中立で、社会を良くできる存在。

マルクス

→ 国家は支配階級(ブルジョアジー)の道具。

つまり:

👉 国家に頼る時点で、マルクスから見ると「まだ甘い」。


🔥 理論レベルの差(学者がよく指摘)

ロードベルトゥス:

  • 剰余の存在に気づいた

  • 搾取っぽい構造も見た

しかし…

マルクスはさらに踏み込みます:

  • なぜ搾取が必然なのか

  • なぜ利潤が生まれるのか

  • 資本がどう自己増殖するのか

👉 「仕組み」まで解剖した。

ここが決定的差です。


⭐ 学術的によく言われる評価

よくある整理:

ロードベルトゥス=優れた先駆者
マルクス=完成者

例えるなら:

  • ロードベルトゥス → 地図の輪郭を描いた

  • マルクス → 精密な地形図を作った


✔ 誤解しやすいポイント

「マルクスはロードベルトゥスの真似?」

👉 学界の結論:NO

理由:

  • 方法論(歴史唯物論)が全く違う

  • 理論の体系性が桁違い

ただしエンゲルスは、先行思想として名前を挙げています(公平性のため)。


もし興味があれば、ここは理解が一段上がるポイントなのでおすすめです:

なぜマルクスはロードベルトゥスをあまり評価しなかったのか
(ちょっと思想的に辛辣です)

✅ 実はマルクスにもっと近い経済学者は誰か

✅ 『資本論』理解における重要度

どれか気になれば、そこをかなり分かりやすく解説できます。

なぜマルクスはロードベルトゥスをあまり評価しなかったのか

**カール・マルクスは、ヨハン・カール・ロードベルトゥス=ヤーゲツォウ**を完全に無視していたわけではありません。
むしろ「一定の評価はするが、本質を理解していない」と見ていました。

学術的に言うと:

👉 「先駆者ではあるが、科学的ではない」

これが核心です。


🔥 最大の理由:分析が「科学」

になっていない

マルクスが最も重視したのはここです。

ロードベルトゥス

  • 労働が価値を生む ✔

  • 資本家が取り分を得る ✔

しかし…

👉 「なぜそうならざるを得ないのか」まで説明していない。


マルクスの不満(超重要)

マルクスにとって理論とは:

個人の悪意ではなく
構造がそうさせることを証明するもの

ロードベルトゥスはやや:

  • 不公平だ

  • 改善すべきだ

という道徳寄りの議論

マルクスから見ると:

👉 「それでは政治論であって経済学ではない」。

この評価はかなり厳しいです。


⚠️ 国家への期待が「甘い」と考えた

ロードベルトゥス:
→ 国家が再分配すれば解決。

しかしマルクスは断言します:

👉 国家=支配階級の装置。

つまり:

  • 国家に搾取を止めさせる?
    泥棒に警察を任せるようなもの(マルクス的感覚)

ここは思想の根本対立です。


🧠 方法論がまったく違う(実はこれが本丸)

マルクスは歴史の法則を見ようとしました。

👉 **資本論**の背後にある考え:

  • 社会は段階的に変化する
    (封建制 → 資本主義 → 社会主義)

ロードベルトゥスにはこの:

👉 「歴史が動く必然性」
の視点が弱い。

マルクスから見ると:

「現象は見ているが、運動法則を見ていない」

という評価になります。


🔎 もう一つ:理論の完成度が違いすぎた

正直に言うと、これは学者もよく指摘します。

ロードベルトゥス:

  • アイデアは鋭い

  • でも断片的

マルクス:

  • 商品

  • 貨幣

  • 資本

  • 剰余価値

  • 利潤率低下

👉 全部が一つの巨大理論として連結している。

ここが「思想家」と「体系的理論家」の差。


⭐ マルクスの本音(要約すると)

もし一言で訳すなら:

「重要なヒントには気づいた。
だが資本主義を科学として解剖してはいない。」

冷たいですが、かなりフェアな評価です。


✔ 学界でよくある位置づけ

よく使われる表現:

👉 ロードベルトゥス=前マルクス的社会主義
👉 マルクス=科学的社会主義

つまり:

「惜しいが、決定的に届いていない」

という評価。


もし理解をさらに一段上げたいなら、ここはかなり面白いテーマです:

✅ 実はマルクスが「本気で警戒していた経済学者」は誰か
(ロードベルトゥスではない)

✅ マルクスが本当に乗り越えようとした人物

✅ エンゲルスが序文でわざわざ触れた理由(少し政治的です)

興味があれば、かなり知的に面白いところまで解説できます。

実はマルクスが「本気で警戒していた経済学者」は誰か (ロードベルトゥスではない)

結論から言うと、
**カール・マルクス**が理論的に「本気で対決していた」経済学者は主にこの2人です:

👉 デヴィッド・リカード(最大のライバル)
👉 トマス・ロバート・マルサス(思想的敵)

**ヨハン・カール・ロードベルトゥス=ヤーゲツォウ**は重要ではあるものの、
マルクスにとっては「乗り越えるべき巨人」ではありませんでした。

ここが理解できると、マルクスの知的格闘の構図が一気に見えます。


🔥 最大の相手:リカード(ほぼ師匠レベル)

マルクスは実はリカードをかなり尊敬しています。

なぜ警戒したのか?

リカードはすでに:

  • 労働価値説

  • 利潤と賃金の対立

  • 資本主義の分配構造

をかなり高い精度で説明していた。

つまり:

👉 「敵なのに正しい」タイプ。

これは思想家にとって一番手強い相手です。


マルクスの戦略(ここ重要)

マルクスはリカードを否定したのではありません。

むしろ:

👉 徹底的に継承し、内部から爆発させた。

例:

  • リカード:「価値は労働で決まる」

  • マルクス:「なら利潤はどこから来る? → 搾取だ」

この展開は極めて革命的でした。

学者がよく言う表現:

マルクスはリカードの最も危険な弟子。


⚔️ もう一人の敵:マルサス

(かなり嫌っていた)

リカードが「尊敬する敵」なら、
マルサスは思想的に許せない相手でした。

有名な人口論

**人口論**で主張:

  • 貧困は人口増加のせい

  • 援助するとさらに悪化

つまり:

👉 貧困は社会の責任ではない。


マルクスが激怒したポイント

マルクスの考え:

👉 貧困は資本主義が生む。

なのにマルサスは:

👉 「自然の法則」。

マルクスから見ると:

「支配階級を正当化する理論」

かなり辛辣で、著作中でも批判が強いです。


⭐ なぜロードベルトゥスではなかったのか

(核心)

理由はシンプル:

👉 理論の射程が違う。

ロードベルトゥス:

  • 鋭い

  • 先駆的

  • でも体系になっていない

リカード:

  • 経済学の骨格を作った。

マルサス:

  • 保守的理論の柱だった。

つまり:

👉 「戦う価値のある相手」ではなかった。

少し厳しいですが、これが知的世界です。


🧠 面白い理解(上級)

マルクスの位置はよくこう説明されます:

古典派経済学

   ↑(完成)

リカード

   ↑(内部批判)

マルクス


ロードベルトゥスはこの本流ではなく、
やや横にある「初期社会主義」の流れです。

0 件のコメント:

コメントを投稿